既にお取引のあるお客様から新規のレーザー溶接案件のご相談を頂きました。
その製品は孔をあけたプレートの指定箇所にキャップを溶接するというもので
キャップの個数及び大きさが異なる2種類がありました。
用途としてはプレートにあけた孔に製品の一部を差し込むことで
キャップが塗装加工時のマスキングの役割をしてくれる製品になります。
試作を頂きサンプルを作成した際は特に問題なく溶接することが出来たのですが、量産時に苦労することになりました。
納入頂いたプレートに治具で矯正しきれない反りがあり、プログラムした溶接位置とズレてしまうという問題が起こりました。
レーザーのスポット径が0.6㎜であるのに対して、反りによるズレが最大で0.4㎜程度あり溶接不可となるものです。
まだ、プレートの反りが一定であればよかったのですが、反り方向や程度にバラつきがあったため
定量的な作業が困難でした。
以前、溶接は治具8割と言われるほど治具が重要であるという話をご紹介させて頂いたかと思いますが
今回のような例では治具だけでは如何ともしがたいため、前提として納入頂く材料精度に注意して頂く必要があります。
もちろん反りを矯正し正確に位置決めすることが出来る治具を作ることも可能かと思いますが
生産性を著しく欠いてしまいますので治具だけ、部材だけではなく両方の精度が求められます。
加工工数がコストにダイレクトに反映する為、いかに工数を短くするかがどの案件でも肝になるかと思います。
こういった経験は何度かあるのですが、その度にやはり量産は難しいと感じます。
「この部品溶接したいのだけど?」というようなご質問でも一度お気軽に弊社までお問い合わせ下さい。弊社、営業技術がお困りごとを解決致します。